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3.設定手順サンプル



設定手順のサンプルを紹介します。

(1)snmp導入 (net-snmp パッケージ)

まずは net-snmp パッケージを導入します。
(*)net-snmpはIBM Directorより先に導入する必要があります。net-snmpをIBM Directorの後に導入した場合、IBM Directorは Trap を受け取ることが出来ないようです。

以下の snmp パッケージを導入します。(手順は割愛)

net-snmp-5.3.1-14.el5
net-snmp-utils-5.3.1-14.el5
net-snmp-libs-5.3.1-14.el5
net-snmp-perl-5.3.1-14.el5

設定の確認は snmpwalk コマンドを使用します。snmpコマンドはnet-snmp-libs-5.3.1-14.el5
パッケージに含まれます。

snmpwalk -v1 –c <セキュリティ名> <ホスト名>

(2)ストレージマネージャインストール
管理サーバにストレージマネージャをインストールします。
本ドキュメントでは Storage Manager 10.36を使用します。ダウンロードは以下より実行します。

http://www-947.ibm.com/systems/support/supportsite.wss/docdisplay?lndocid=MIGR-5079864&brandind=5000028

SM10.36_Linux_Single-10.36.xx.13.tarをダウンロードします。本ドキュメントで使用するRPMは以下のとおりです。(*)一括インストールのパッケージもありますが、ここでは個別にインストールするパッケージを使用しています。

SMesm-10.36.G5.02-1
SMutil-10.00.A5.06-1
SMclient-10.36.G5.09-1
SMruntime-10.30.A5.01-1

# rpm -ivh SMesm-LINUX-10.36.G5.02-1.noarch.rpm
準備中... ########################################### [100%]
1:SMesm ########################################### [100%]
# rpm -ivh SMruntime-LINUX-10.30.A5.01-1.i586.rpm
準備中... ########################################### [100%]
1:SMruntime ########################################### [100%]
# rpm -ivh SMclient-LINUX-10.36.G5.09-1.noarch.rpm
準備中... ########################################### [100%]
1:SMclient ########################################### [100%]
SMmonitor started.
# rpm -ivh SMutil-LINUX-10.00.A5.06-1.i386.rpm
準備中... ########################################### [100%]
1:SMutil ########################################### [100%]

以下のコマンドでStorage Manager Monitor サービスが自動起動登録されたことを確認します。

chkconfig --list | grep SMmonitor
SMmonitor 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off

インストールが成功するとデスクトップに「IBM DS Storage Manager 10 Client」のアイコンが作成されています。このアイコンをクリックしてストレージマネージャを起動します。
以下ではStorage Manager Monitor サービスによる障害の通知先を設定する手順を紹介します。

(1)メニューより「edit」「config alerts」を選択します。
(2)「snmp」タブで通信先の IBM Directorサーバの ipアドレスと snmp コミュニティ名を設定します。

(*)後で説明するIBM Directorのインストール・設定が完了したら、[test]ボタンで IBM Directorへテスト送信することが可能となります。

(3)IBM Director導入
例として本書では 5.20.02 を使用しています。

本書で使用するモジュールは以下よりダウンロードしました。
http://www-947.ibm.com/systems/support/supportsite.wss/selectproduct?familyind=5347902&osind=5315307&brandind=5000016&oldbrand=5000016&oldfamily=5347902&oldtype=0&taskind=2&psid=sr&continue.x=15&continue.y=13

導入前に必要な RPM を用意します。
例えば Red Hat Enterprise Linux で必要なRPMは以下の通りです。これらのRPMはRedhatのCD-ROMに収録されています。

【Redhat  5 あるいは 5.1 の場合】
libXp-1.0.0-8.i386.rpm
libXmu-1.0.2-5.i386.rpm
compat-libstdc++-33-3.2.3-61.i386.rpm
compat-libstdc++-296-2.96-138.i386.rpm

【Redhat 4の場合】
compat-libstdc++-295-2.95.3-81.s390.rpm
compat-libstdc++-33-3.2.3-47.3.s390.rpm
xorg-x11-deprecated-libs-6.8.2-1.EL.13.36.s390.rpm

詳細は 「IBM Systems IBM Director Express 計画、インストールおよび構成ガイド」の「管理サーバーの準備」を参照してください。
http://www-06.ibm.com/jp/servers/eserver/xseries/manual/2008/0803/C8846801.pdf


上記の RPM 導入が完了したら、次は IBM Director Server の導入を行います。IBM Director Serverのモジュールを展開したら、インストール前にオプションの修正を行います。

オプションの修正例
(1)修正対象となるファイルを作成。以下の例では response.rspファイルをオリジナルの設定ファイルであるdirserv.rspよりコピーして作成。
cp dirserv.rsp response.rsp
(2)以下のオプションを修正
BladeCenter=1 (デフォルト:0)
RackManager=1 (デフォルト:0)
DbmsConfigMethod=None (デフォルト:GUI)
(3)インストールを実行
./dir5.20.2_server_linux.sh –r response.rsp

(*) BladeCenterオプションを修正しないと、シャーシを監視対象に追加することが出来ません。

インストールの最後に使用するデータベースを選択します。
テスト環境なら「Apache Derby」を選択して問題ありません。

以下のコマンドで IBM Director のサービスを起動します。 (次回からはOS起動時に自動起動)

/opt/ibm/director/bin/twgstart

以下のコマンドで IBM Director 管理コンソールを起動します。 (IBM Direcotrにより管理する場合に実行)

/opt/ibm/director/bin/twgcon

必要な RPM がインストールされていない場合は以下のエラーが表示されます。RPMを再確認してください。

エラー: 依存性の欠如:
libstdc++.so.5 は ITDServer-5.20.2-1.i386 に必要とされています
libstdc++-libc6.2-2.so.3 は ITDServer-5.20.2-1.i386 に必要とされています

Installation of selected components has failed.
See errors above for more details.

ディスクの残り容量が少ないと以下のエラーが発生します。空き容量を増やす必要があります。

installing package ITDServer-5.20.2-1 needs 153MB on the / filesystem
Installation of selected components has failed.
See errors above for more details.
./dirinstall: line 732: /etc/init.d/cimlistenerd: そのようなファイルやディレクトリはありません
./dirinstall: line 733: /etc/init.d/cimserverd: そのようなファイルやディレクトリはありません

参考:IBM Director 情報
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/eserver/v1r2/topic/diricinfo_all/diricinfoparent.html

(4)シャーシ設定
シャーシを監視対象とする場合には、aMM上で Alert の設定が必要となります。
Alert は aMM管理画面の「MM Control」「Alerts」ページに表示される「Remote Alert Recipients」で設定します。Notification Method には「IBM Director (comprehensive)」を指定します。「SNMP over LAN」や「E-mail over LAN」は監視項目が少ないので「IBM Director (comprehensive)」と比較して劣ります。

(5)ESM,FCSMの監視
ESM,FCSMは aMMにより監視されますが、それ以外に snmp の Trap Recipient を設定することにより、aMM経由ではなく直接IBM Director Server にsnmp Trap を送信することが可能となります。
ESM,FCSMではそれぞれの機器にログインし snmp のtrap通知先の設定が必要です。trap 通知先にはIBM Directorサーバを指定します。手順は省略します。



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