このページでは Windows のボリュームシャドーコピーによるバックアップ(イメージバックアップ、バックアップと復元)における必要なサービス、及びサービス関連のトラブルシューティングに関して説明します。
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ボリュームシャドーバックアップに必要なサービスは以下の通りです。
サービス名 | 説明 |
Remote Procedure Call (RPC)COM+ Event System / EventSystem | バックアップに必要。必要時にOSにより自動的に起動されるため、普段は停止でよい。逆に通常時も起動しているとリソースの無駄使いとなる。
ただし「スタートアップの種類」は「無効」にしないこと。無効にすると起動に失敗しバックアップに失敗する。 |
COM+ Event System / EventSystem | バックアップに必要。必要時にOSにより自動的に起動されるため、普段は停止でよい。逆に通常時も起動しているとリソースの無駄使いとなる。
ただし「スタートアップの種類」は「無効」にしないこと。無効にすると起動に失敗しバックアップに失敗する。 |
Windows バックアップ/ SDRSVC | スケジュールによるバックアップのみで使用する。手動による一度だけのバックアップならこのサービスは不要。 |
Volume Shadow Copy/ VSS | 必要時に起動されるため、手動起動でよい |
Microsoft Software Shadow Copy Provider/ swprv | 必要時に起動されるため、手動起動でよい |
Block Level Backup Engine Service / wbengine | 必要時に起動されるため、手動起動でよい |
System Event Notification Service / SENS | 必要時に起動されるため、手動起動でよい |
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バックアップ実行時は、可能な限りアプリケーションは終了し、アプリケーション系のサービスも停止します。
特にデータベースサービスなどはバックアップ失敗の原因となるので可能ならデータベースは停止します。
シャドーコピーはある瞬間の断面をバックアップします。バックアップの最中に一部のファイルが更新されると瞬間の断面とならないため、イメージコピーとして不整合となります。またキャッシュされておりディスクに書き出されていないファイルを書き出す意味でも一度停止を推奨します(ただし
VSS writer が装備されているアプリケーションやVSS Providerを装備している機器は、 シャドーコピー中は原則としてディスクI/Oが停止されたりキャッシュの書き込みが行われるため整合性が確保されるため問題ないはずですが、不要なトラブルを避けるため可能なら停止することを推奨します。)
コンポーネント名 | 説明 |
VSS writer とは | バックアップデータの整合性を保証するコンポーネント。データベースやメッセージングミドルウェアの一部として提供される。 その他としてレジストリなどの VSS write はWindows OS に含まれる。 |
VSS providerとは | シャドーコピーを作成してメンテナンスするコンポーネント。主にストレージなどのハードウェアのバックアップを取得する場合に使用する。ハードウェアでVSS providerが適用されている場合はインストールすることが重要。これにより、OSのシャドーコピー作成の負荷が軽減する。 |
VSS requesterとは | バックアップソフトのこと。Volume Shadow Copyにバックアップの指示を出す。 |
Volume Shadow Copyとは | VSS requesterからバックアップの指示を受けた場合、各VSS writer やVSS providerと連携しバックアップを取得する。 |
【エラーメッセージ】
内部エラーのため、バックアップ アプリケーションを開始できませんでした。 指定されたサービスは無効であるか、または有効なデバイスが関連付けられていないため、開始できません。(0x80070422) |
【原因】
Block Level Backup Engine Service が無効の可能性があります
【エラーメッセージ】
このコンピュータにバックアップデバイスが見つかりませんでした。次のことが原因である可能性があります: ボリューム シャドウ コピー サービス コンポーネントで、予期しないエラーが発生しました。詳細は、アプリケーション イベント ログを確認してください。(0x80042302) Windows バックアップを終了して、再試行してください。 |
【原因】Volume Shadow Copyが無効である可能性があります。
【エラーメッセージ】
バックアップに失敗しました。 Windows バックアップでソース ボリュームに共有保護ポイントを作成できませんでした。(0x8078006B) 追加情報: 指定された操作の処理中に、シャドウ コピー プロバイダーで予期しないエラーが発生しました。(0x8004230F) |
【原因】Microsoft Software Shadow Copy Providerが無効である可能性があります。
【エラーメッセージ】
内部エラーのため、バックアップ アプリケーションを開始できませんでした。 指定されたサービスは無効であるか、または有効なデバイスが関連付けられていないため、開始できません。(0x80070422) |
【原因】Windows バックアップが無効、かつスケジューリングを行おうとした可能性があります。ただしこのサービスが無効でも手動による一度だけのバックアップは実行可能です。
【エラーメッセージ】
バックアップに失敗しました。 Windows バックアップで、バックアップ先へのデータの書き込み中にエラーが発生しました。(0x80780166) 追加情報: デバイスの準備ができていません。(0x80070015) |
【原因】バックアップ中にバックアップ先ドライブがアクセスできなくなった可能性があります。(パーティションの削除など)
【エラーメッセージ】
バックアップに失敗しました。 Windows バックアップで、バックアップ先へのデータの書き込み中にエラーが発生しました。(0x80780166) 追加情報: ディスクに十分な空き容量がありません。(0x80070070) |
【原因】バックアップ中に書き込み先のドライブがフルになった可能性があります。
【エラーメッセージ】
バックアップに失敗しました。 Windows バックアップでバックアップの保存場所に書き込めません。(0x80780047) |
【原因】バックアップ先である WindowsImageBackup フォルダへの書き込みに失敗しました。読み取り専用属性が付いているあるいはアクセス権が無い可能性があります。
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