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作成日:2019/10/10
更新日:2020/01/23
対象:Windows Server 2016

wbadminによるシステム状態取得で分かったことの記録




【目次】


Windows サーババックアップでシステム状態を取得


Windows Server 2016環境で以下のコマンドでシステム状態を取得しました。
要するにシステム状態を Eドライブにスナップショットで取得しています。


C:\> wbadmin start systemstatebackup -backuptarget:e: -quiet



色々と不明な点があったので調査しました。その結果をメモとして記録しておきます。

wbadminとスナップショットに関して


・バックアップと途中で強制的に終了させると、予約パーティション、およびCドライブにシャドーコピーが中途半端に残ってしまった。
しかし数分後に確認するとなくなっていた。(エクスプローラからドライブの [プロパティ] → [シャドウコピー]で確認)

(*)予約パーティションとはマウントされていないシステム用のパーティション。通常は500M。

・"wbadmin start systemstatebackup -backuptarget:e: -quiet "で最終的に Eドライブに作成されたスナップショットは "vssadmin delete shadows /all"では削除できなかった。Windows Server バックアップで管理しているスナップショットであるため、vssadminツールでは削除できないものと思われる。


C:\vssadmin delete shadows /all
vssadmin 1.1 - ボリューム シャドウ コピー サービス管理コマンド ライン ツール
(C) Copyright 2001-2013 Microsoft Corp.

エラー: スナップショットが見つかりましたが、許可されているコンテキスト外のものでした。
これらを作成したバックアップ アプリケーションを使用して、削除してください。




・上記に関して、エクスプローラからドライブの [プロパティ] → [シャドウコピー]でEドライブのシャドーコピーサイズを小さく(320M)にすることにより強引に消してみた。
その後"wbadmin get versions"ではバックアップセットが表示されたが、実際にこれで復元 ("START SYSTEMSTATERECOVERY")はエラーで出来なかった。
やはりリカバリにはスナップショットが必要な模様。
もしスナップショットを消したいならwbadminでバックアップセットを指定して実行する必要がありそう。

他のドライブへのスナップショット領域移動


・以下コマンドのバックアップ実行中は"予約済パーティション"および"ドライブ"のスナップショット領域が使用されていた。バックアップが終了するとこれらの領域は削除された。

C:\> wbadmin start systemstatebackup -backuptarget:e: -quiet



・正常に終了するとEドライブのスナップショットが最終的に使用される。

・Eドライブの容量を節約するためにCドライブにスナップショットを取得する設定に変更した、しかし取得時にエラーとなった。Eドライブのスナップショット領域の代替としてCドライブは使用できない模様。

・Eドライブの最大容量を 320M にしたら他のドライブにシャドウコピーが生成されるかもと期待したが、結果は失敗であった。1世代は取得できたが2世代目は取得できなかった。(通常はディスクに余裕がある限りバックアップセットは何世代も作成されるが1世代のみしか生成されなかった。)

イベントログに以下が記録されていたためスナップショットが自動で削除したものとを思われる。

The oldest shadow copy of volume E: was deleted to keep disk space usage for shadow copies of volume E: below the user defined limit. Event Xml:

イベントID:33
ソース:volsnap



バックアップ関連コマンド



バックアップのバージョンを確認する。


C:\>wbadmin get versions



バックアップで何が取得可能か確認する。以下の例ではEFSパーティション、FRS、AD、レジストリが復元可能なことが分かる。

C:\>wbadmin get items -version:01/21/2020-16:57
wbadmin 1.0 - バックアップ コマンド ライン ツール
(C) Copyright 2013 Microsoft Corporation. All rights reserved.

EFI システム パーティション
<中略>

アプリケーション = FRS
<中略>

アプリケーション = AD
コンポーネント = ntds (C:_Windows_NTDS\ntds)

アプリケーション = Registry
コンポーネント = Registry (\Registry)




ボリューム表示関連



ボリュームの一覧を表示する。特にマウントされていないボリュームの確認。

C:\>mountvol /l



Eドライブのマウント情報を表示する。

C:\>mountvol e: /L



シャドーコピー関連



シャドーコピー一覧を表示。


C:\>vssadmin list shadows



シャドーコピーが使用している容量を確認

C:\>vssadmin list shadowstorage




0x8004231dエラー


EドライブのスナップショットをCドライブのシャドーコピーを関連付けしようとしたところ "0x8004231d"エラーが発生した。
一度現状のシャドーコピーを削除した後再度関連付けしようとした。


C:\>diskshadow
<中略>
一覧表示したシャドウ コピーの数: 2

DISKSHADOW> delete shadows all
<中略>
削除したシャドウ コピーの数: 2


これでも以下のエラーが発生してwbadmin start systemstatebackup に失敗した。


内部エラー:Windowsバックアップで別のボリュームにシャドーコピーの記憶領域がありました。



やはり取得先ドライブのスナップショット領域をCドライブに変更するのは無理であった。






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