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サーバ、PC間でファイルをコピーするftp、tftp,sftp、ftps、scpの違いに関して説明します。
どれもファイルを転送する機能ですが、主にセキュリティの面で大きな違いがあります。ファイル転送の仕組みが必要となった場合、どらが適するかよく検討して採用してください。
(注意)分かりやすく簡単に記載しており、一部の環境や分野では記載内容が異なる可能性があります。あくまでも参考程度でお読みください。
説明 | ftp | tftp | sftp | ftps | scp |
概要 | 一般的なFTPサーバ。昔からある、パスワードもデータも暗号化しないファイルの配布方法。 | FTPよりもさらに簡易なファイルの配布。ユーザ認証なし。 | SSH機能を使用したFTP。FTPの非暗号化の弱点を補う。 ssh通信内でftp通信を行うイメージ。 (*)ftpsとは全くの別物。 | ftp通信を SSL / TLS で暗号化する。 ftpを拡張するイメージ。 (*)sftpとは全くの別物。 | copy コマンドを ssh を利用して行う。 |
正式名称 | File Transfer Protocol | Trivial File Transfer Protocol | Secure File Transfer Protocol | File Transfer Protocol over SSL/TLS | Secure Copy Protocol |
サーバの必要性 | ftp サーバが必要 | tftp サーバが必要 | SSHサーバが必要 | ftps サーバが必要。 | sshサーバが必要。クライアント間でのコピー。単にコピーであり、sftpやftpのような豊富なコマンドはなし。 |
認証 | 有り | なし | 有り | 有り | 有り |
暗号化有り | なし | なし | 有り | 有り | 有り |
用途 | 匿名ダウンロード、ドキュメントの一般公開など重要でないファイルの配布。正常にダウンロードされない場合(途中で切れてしまう)もあるので、MD5ハッシュなどで確認する必要あり。 | ちょっとしたファイルの送受信。 | ユーザ認証、および通信データを暗号化したい場合。インターネット経由した重要なファイルの送受信では主にこの方式が採用される。 | ユーザ認証、および通信データを暗号化したい場合 | PC間のセキュアなコピーコマンドを実行したい場合。copy コマンドが暗号化されたようなもの。 |
使用ポート | TCP/21(Active modeではデータ転送ポートとしてさらにTCP/20) | UDP/69 | TCP/22 | TCP/990 | TCP/22 |
その他 | Windowsは標準で ftp.exe が添付しているが、アクティブモードのみなので使いにくい。フリーソフトでは FFFTPやFileZilla クライアントが有名。 | PXEブートシステムなどで簡易的に使用。 | クラインとはWinSCPが有名。 | Apache FtpServerなど。 | Linux ではscp 標準機能あり。 |
以前はB2Bのシステムではftpによるファイル送受信が行われていましたが、現在ではsftpに移行しつつあります。また巨大なデータの送受信ではセゾン情報の hulft が使われる場合もあります。さらに単にクライアント側へファイルをダウンロードされるには、https によるダウンロードという方法もあります。
関連リンク:
ファイルサーバとftpサーバの違い
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